ブランド品や時計を売却する際、「買取金額が高いと税金がかかるのでは?」と不安に感じる方もいるでしょう。個人の不用品売却であれば基本的に税金はかかりません。しかし、高額品の売却や営利目的の売買では課税対象になる場合があります。
本記事では、ブランド品買取と税金の関係や確定申告が必要なケースを解説します。
ブランド品の買取で税金はかかる?
ブランド品や時計を売却する際、「高く売れたら税金がかかるのでは?」と不安になる方もいるでしょう。
結論からいうと、個人が不要になったブランド品を売却する場合、原則として課税対象とはなりません。ただし、高額な品物の売却や営利目的の売買では課税対象となるケースがあります。
個人の不用品売却なら基本的に税金はかからない
個人が所有していたブランドバッグや時計を売却した場合、通常は税金の対象にはなりません。
使わなくなった私物を処分する行為と考えられるため、買取店へ売却しただけで確定申告が必要になるケースはほとんどありません。
ブランド品や時計は生活用動産に該当することが多い
ブランド品や時計の多くは、税法上「生活用動産」に該当します。生活用動産とは、衣類や家具、家電など日常生活で使用するものを指します。
普段使いしていたブランドバッグや腕時計も対象となることが多く、売却による利益は原則として非課税です。
高額品や営利目的の売却は課税対象になる場合がある
一方で、貴金属や宝石を使用した高額品や、転売目的で継続的に売買している場合は課税対象となることがあります。特に高級時計やジュエリー、営利目的の売却については注意が必要です。
参考:No.3105 譲渡所得の対象となる資産と課税方法|国税庁
ブランド品の買取で税金がかかるケース
ブランド品の買取では基本的に税金はかかりませんが、一定の条件に当てはまる場合は課税対象となります。
1点または1組の買取価格が30万円を超える場合
貴金属や宝石、骨董品などは、1点または1組の価額が30万円を超える場合、生活用動産の対象外となることがあります。
宝石付きの高級時計やジュエリーなどは該当する可能性があるため注意しましょう。
年間の譲渡所得が50万円を超える場合
譲渡所得とは、品物を売却して得た利益のことです。売却金額そのものではなく、購入金額や売却時にかかった費用などを差し引いた利益が対象となります。
譲渡所得には年間50万円の特別控除があり、年間の譲渡所得が50万円を超えた場合、その超えた部分が課税対象となります。
転売や副業など営利目的で売却している場合
ブランド品を安く仕入れて転売するなど、利益を目的として継続的に売買している場合は課税対象となる可能性があります。不要品の売却ではなく、営利活動と判断されるためです。
継続的な売買で雑所得・事業所得とみなされる場合
副業として継続的に売買を行っている場合は「雑所得」、本格的に事業として行っている場合は「事業所得」に該当することがあります。この場合は、通常の不用品売却とは税金の扱いが異なるため注意が必要です。
参考:No.3105 譲渡所得の対象となる資産と課税方法|国税庁
ブランド品の買取で税金がかからないケース
ブランド品を売却しても、多くの場合は税金がかかりません。ここでは、課税対象にならない主なケースについて解説します。
日常的に使っていたバッグや時計を売る場合
普段から使用していたブランドバッグや腕時計、財布などは、生活用動産として扱われることが一般的です。
不要品を売却しただけであれば、買取金額が高額だったとしても基本的に税金はかかりません。クローゼットに保管していたバッグや使わなくなった時計を売る場合は、過度に心配する必要はないでしょう。
売却益が出ていない場合
購入した金額よりも安い価格で売却した場合は、利益が発生していないため課税対象にはなりません。
例えば、50万円で購入した時計を30万円で売却した場合は20万円の損失となるため、税金は発生しません。一般的なブランド品は使用によって価値が下がることも多く、実際には売却益が出ないケースがほとんどです。
譲渡所得が年間50万円以内に収まる場合
課税対象となる品物を売却した場合でも、譲渡所得には年間50万円の特別控除があります。
そのため、年間の譲渡所得が50万円以内であれば税金はかかりません。高額な時計やジュエリーを売却した場合でも、利益が特別控除の範囲内であれば確定申告が不要なケースが多いです。
参考:No.3105 譲渡所得の対象となる資産と課税方法|国税庁
ブランド品買取における所得区分の違い
ブランド品の売却で得た利益は、売却の目的や方法によって所得区分が異なります。どの所得に該当するかによって税金の扱いも変わるため、事前に確認しておきましょう。
譲渡所得|個人の不用品を売却した場合
個人が所有していたブランド品、時計宝飾等を売却した場合、多くは譲渡所得に該当します。
使わなくなったバッグや時計を買取店へ売却するケースがこれにあたり、生活用動産として扱われる場合は原則として非課税となります。
雑所得|副業的に継続して売却している場合
フリマアプリや買取店などを利用し、継続的にブランド品を売買して利益を得ている場合は雑所得と判断されることがあります。副業として転売を行っているケースが代表的で、年間の所得額によっては確定申告が必要になります。
事業所得|事業としてブランド品を売買している場合
ブランド品の売買を本格的な事業として行っている場合は、事業所得に該当します。
仕入れや販売を継続的に行い、利益を得ることを目的としている場合は、生活用動産の非課税制度は適用されません。継続的に売買を行っている方は、自身の所得区分を確認しておくことが大切です。
譲渡所得の計算方法
課税対象となるブランド品を売却した場合は、「譲渡所得」を計算して税額を判断します。ここでは、譲渡所得の基本的な考え方を解説します。
基本的な譲渡所得の計算式
譲渡所得は、以下の計算式で求められます。
譲渡所得 = 売却価格 −(取得費+譲渡費用)− 特別控除50万円
取得費とは、そのブランド品や時計を購入した際に支払った金額のことです。また、譲渡費用には売却時の送料や手数料などが含まれます。
例えば、30万円で購入した時計を80万円で売却した場合、利益は50万円となります。年間の譲渡所得が特別控除の範囲内であれば、税金は発生しません。
取得費や譲渡費用に含まれるもの
取得費とは、ブランド品を購入した際に支払った代金のことです。購入時の領収書や保証書が残っていると、取得費を証明しやすくなります。
また、売却時にかかった送料や手数料などは譲渡費用として計上できる場合があります。これらの費用を差し引くことで、課税対象となる所得を減らすことができます。
購入金額がわからない場合は概算取得費を使う
古いブランド品などで購入時の金額がわからない場合は、「概算取得費」を利用できます。
概算取得費とは、売却価格の5%を取得費として計算する方法です。購入時の領収書がない場合でも所得計算を行うことができますが、実際の購入金額がわかる場合はそちらを使用したほうが有利になるケースもあります。
5年以上保有していた場合は長期譲渡所得になる
課税対象となる品物を5年以上保有していた場合は、「長期譲渡所得」として扱われます。
長期譲渡所得とは、売却益に対する税負担を軽減する制度です。5年を超えて保有していたブランド品や時計、ジュエリーなどを売却した場合は、特別控除後の金額の2分の1だけが課税対象となります。
計算式は以下のとおりです。
{譲渡所得 − 特別控除50万円} ÷ 2
例えば、5年以上保有していた高級時計を売却し、特別控除後の譲渡所得が20万円だった場合、実際に課税対象となる金額は10万円になります。
一方、5年以内に売却した場合は短期譲渡所得となり、特別控除後の金額がそのまま課税対象となります。
そのため、長期間保有していたブランド品や時計を売却する場合は、購入時期を確認しておくことで税負担を抑えられる可能性があります。
参考:No.3152 譲渡所得の計算のしかた(総合課税)|国税庁
確定申告が必要になるケース
ブランド品の売却で必ず確定申告が必要になるわけではありません。しかし、一定の条件に該当する場合は申告が必要になります。
譲渡所得が年間50万円を超えた場合
課税対象となるブランド品や時計を売却し、年間の譲渡所得が50万円を超えた場合は確定申告が必要になります。
複数の高級時計やジュエリーを売却した場合は、年間の利益の合計額を確認しておきましょう。
雑所得が年間20万円を超えた場合
副業としてブランド品の転売を行っている場合は、雑所得として扱われることがあります。
他の雑所得と合算して年間20万円を超える場合は、確定申告が必要になる可能性があります。継続的に売買を行っている方は注意が必要です。
事業として売却している場合
ブランド品の仕入れや販売を事業として行っている場合は、事業所得として申告を行う必要があります。
開業して継続的に利益を得ている場合は、売却金額にかかわらず確定申告の対象となります。転売やリユース販売を事業として行っている方は、適切に申告を行いましょう。
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