金の種類
金には、様々な種類が存在しますが、一口に「金」というと、純金やオリンピックなどの金メダルを思い浮かべる方も多いと思います。
また、世間一般的にも「金は価値が高い」というイメージも昔に比べると高くなりました。
これは、金相場の高騰をTVやニュース等でも取り上げられる事が増えたからだと思います。
資産目的で金を保有する方も増えたのではないでしょうか?
皆さんが思い浮かべるこの純金以外にも種類や特性は様々で、用途によって使い道も変わってきます。
まず、金の種類は含有量によって分けられます。
日本と海外では表記(刻印)も異なり、日本では24分率でK〇〇、海外では1000分率で表します。
※(海外では、〇〇K=あとKと言われる表記もあります。)
また、数字の前に付いているKは「カラット」を表しており、「KARAT」の頭文字をとったものです。
・K24(100%)=1000or999
・K22(91.666…%)=917or916
・K21.6(90%)=900
・K20(83.5%)=835
・K18(75%)=750
・K15(62.5%)=625
・K14(58.5%)=585
・K12(50%)=500
・K10(41.666…%)=416or417
・K9(37.5%)=375
・K8(33.3%)=333
・K5(21%)=210
分けてみるとこれだけの種類があり、この刻印を見て、金の純度がわかります。
含有量が多いほど、「価値が高い」というわけです。
資産・投資
資産目的・投資目的の方は、
純度の高いK24のインゴット(延棒)やK22の通貨、金貨など価値の高い金を保有されていると思います。
この他で言うと、皆さんがよく目にする金は、ジュエリーや宝飾品があげられます。
世界中の金の消費量の半数以上がこちらにあたり、ジュエリーでは主にK18が用いられます。
ではなぜ、価値の高いK24やK22はジュエリーとしては使われないのでしょうか?
それは、金の特性にあります。
金の特性
金は柔らかいという特性がありますので、
純度の高い、K24やK22などをそのまま使ってしまうと、変形しやすかったり、傷がつきやすいなど、細かな加工をする上では向いておらず、故障等にも繋がりやすくなります。
それに比べK18は、75%が金で残りの25%は純銀や純銅を混ぜたものになります。
その為、硬度が上がりお気に入りのジュエリーを長く愛用する事ができます。
また、含有量が多いほど変色は少ないので、
「K18」が使われる事が多く、金の「美しい輝き」を堪能する事ができます。
しかし、金のジュエリーはご購入の際にも高価になりますので、欲しいけど自分ではなかなか買えない…と思っている方もいらっしゃるでしょう。
そのような方は純度を下げたK14やK10といった、よりお求めやすいものありますので、ぜひチェックしてみて下さい
色味も、「イエローゴールド」や「ホワイトゴールド」、「ピンクゴールド」などがあり、自分好みをお探し頂けます。
すでに金製のジュエリーをお持ちの方は一度刻印を見てみるのもおもしろいかもしれませんね。
では、上記以外でイメージが難しい金の用途をご紹介します。
金の用途
・工業用品
実は、金は柔らかいという特性の他に、
「腐食への耐久性」、「導電性」があります。
スマホなどの電子機器の電子基板の表面処理に金メッキが使われます。
他の金属に比べて電気を通しやすく、錆びにくくい為、長時間たっても電気伝導がスムーズというメリットがあります。
現代では、スマホやパソコンなどは毎日使われるもので、生活に必要不可欠です。
私たちの身近にも見えない所で、金は使われているのです。
また、工業用品の金は使い捨てずに再利用もされており、東京オリンピック2020のメダルは使用済みの電子機器を回収して集めた金で製造されました。
・医療用品
医療用品でよく知られているのは、金歯でしょう。
金歯は銀歯やセラミックに比べ寿命が長いと言われています。
金の柔らかいという特性から、使えば使うほど噛み合わせが良くなり、他の金属に比べ酸化せず、金属アレルギーが出にくいというメリットがあります。
体の一部となる素材としては、「安心」して使えるものが嬉しいですよね。
・食用品
食用品に使われる金は食用金箔と呼ばれ、不純物を取り除いているので、人体に悪い影響を及ぼす事はありません。
金箔をあしらった料理やお酒などはTVでも目にしますが、見た目に華やかさを演出してくれ、より高級感を感じられます。
おもしろいのはこの金箔にはもちろん味はなく、栄養もありませんから、体内に吸収も蓄積もされる事なく、そのまま体外へ排出されるのです。
舌で感じる「味」は無くとも、リッチな気分を「味わう」事ができます。
・美容用品
人間には常時流れている微量の電気の流れがあり、金の電磁誘導作用により、偏ってしまった体液中のイオンを正常に戻す効果が期待できます。
金についてまとめ
知らないようで、意外と身近にある金ですが、古代より美しい輝きで多くの人々に愛されてきました。
見た目だけでなく、優れた性質を持ち今後も私たちの生活には必要不可欠な素材と言えるでしょう。