「新品のロレックスが欲しいのに、全然売ってない!」
「正規店なのに、いつ行っても在庫がないと言われる」
ロレックスの購入を希望する方の中には、このような不満を抱える人が少なくありません。
さらには、「正規店の店員が言ってる在庫情報は嘘なんじゃないか?」と疑う人まで現れています。
そこで、こちらの記事ではロレックスの正規店の在庫事情について解説します。
2022年に発表されたばかりの、在庫不足に関するロレックスの公式声明も紹介するので、参考にしてください。
ロレックスの「在庫がない」は嘘なのか?
現在、ロレックスの人気モデルは正規店で手に入れるのが非常に困難な状況です。
在庫確認をしても、ほとんどの場合は「店頭には在庫がありません」と言われるでしょう。
一方で、「在庫がないと言っているのは嘘だ」という意見も見られます。
こちらは、転売目的などの購入希望者を排除するために、店員が顧客との信頼関係を築いた後で販売をしているのではないか?という考え方です。
実際、初めて店を訪れた際に購入できなかったという声が多く聞かれるため、ある程度の信憑性があるでしょう。
なお、2023年2月にはSNS上でロレックスの元店員が在庫に関する暴露情報を公開して話題となりました。
共有された画像には、ロレックスの人気モデルの箱がたくさん並んでいたため、「在庫がないという話は嘘である」と、より信じられるようになったのです。
しかし、このような暴露情報は発信元が不明で不確かな情報であるため、真偽について明言が難しいです。
正規店でもロレックスを買えない3つの理由
「正規店なのに売ってくれないなんておかしい」と思う人もいるかもしれませんが、ロレックスが正規店でも買えないのには理由があります。
ロレックスが公式に発表した理由ではないですが、一般的に正規店でロレックスを買えない理由として挙げられているものを3つ紹介します。
需給バランスが悪いから
ロレックスの購入が難しい最大の理由は、需要と供給のバランスが崩れているからです。
ロレックスの時計は、一本一本が職人による手作業で作られているため、大量生産ができません。
一方で、ロレックスの需要は常に高く、供給が追いつかない状況が続いています。
さらに、新型コロナウイルスの流行により、工場の閉鎖などの影響が出ており、供給不足が深刻化しました。
その結果、正規店でも在庫がわずかであり、入荷も月に数本程度であると言われています。
投機目的の購入を防ぎたいから
ロレックスの需要がこれほど高まっている大きな要因の一つが、プレミア価格の存在です。
中古市場を見てもわかるように、人気モデルでは定価の2倍以上の価格がつくことも珍しくありません。
さらに、人気モデル以外でも価値の低下が経年によって起こりにくいのも特徴的です。
こうした高い資産価値が評価され、ロレックスを投資対象として購入する人々が増えています。
高額で売却しても税金がかからないという点は、投資商品として大きな魅力と言えるでしょう。
しかし、ロレックス側としては、愛好家や実際に使用する人々に購入してもらうことを重視しています。
投機目的による購入を防ぐため、正規店での販売に慎重になっている可能性は高いでしょう。
転売目的の購入を防ぎたいから
正規店では簡単にロレックスを買えないだけでなく、正式に購入制限もおこなっています。
具体的には、ロレックスを購入した人は、1年以内にロレックスを購入できないなどです。
購入する際は顔写真付きの身分証明書が必要であり、個人情報は店舗間できちんと共有されています。
そのため、原則として同一人物が同時に複数のロレックスを購入することはできません。
ロレックスの「購入制限」と「在庫不足」とは
・ロレックスの「在庫がない」という話は嘘ではないか?
・ロレックスが購入制限を始めた
これらはよく混同されがちですが、購入制限と在庫不足は異なるものです。
注目したいのは、長年話題であったロレックスの在庫不足について、ロレックスが2022年に公式に声明を出していることです。
そこで、こちらではロレックスの「購入制限」と「在庫不足」の違いについて、それぞれ解説します。
ロレックスの購入制限とは
2019年11月、ロレックスの正規店・正規代理店は購入制限を開始しました。主な取り決めは以下の通りです。
・指定モデルを購入後、同一のコレクションにおける制限対象モデルは5年間購入できない
・指定モデルを購入後、別のコレクションだとしても、制限対象モデルは1年間購入できない
・指定モデルを購入できるのは日本在住者のみ
これらの購入制限がかけられたことで、購入時には顔写真付きの身分証明書を提示することが必須となりました。
さらに、個人情報は店舗間で共有され、購入制限に関する同意書にサインすることも必須となっています。
ただし、これらの購入制限はあくまで「指定モデル」の購入のみが対象です。
指定外のモデルに関しては、購入の際に身分証明書を提示する必要はありません。なお、正規店で購入制限がかけられている指定モデルは以下となります。
モデル |
型番 |
デイトナ |
Ref.116500LN |
シードゥエラー |
Ref.126600 |
シードゥエラー ディープシー |
Ref.126660 |
Ref.136660 |
|
サブマリーナ ノンデイト |
Ref.114060 |
Ref.124060 |
|
サブマリーナ デイトナ |
Ref.116610LN |
Ref.116610LV |
|
Ref.126610LN |
|
Ref.126610LV |
|
GMTマスターII |
Ref.126710BLNR |
Ref.126710BLRO |
|
Ref.126720VTNR |
|
エクスプローラーI |
Ref.214270 |
Ref.124270 |
|
エクスプローラーII |
Ref.216570 |
Ref.226570 |
|
エアキング |
Ref.126900 |
ロレックスの在庫不足とは
ロレックスは公の声明を出さないことで有名でしたが、2022年にはYahoo Finance上で在庫不足に関する声明を発表しました。
その声明の見出し(和訳)が「なぜロレックスはここまで品不足なのか」です。
その声明によって明らかになった内容は以下のものです。
・ロレックスは意図的に供給量を減らしているわけではない
・むしろ需要が高まっている現状を受け、供給を増やそうと尽力している
・顧客への供給量や配分を管理しているのはメーカーではなくあくまで正規販売店
これらの声明から読み取れる重要なポイントは、ロレックスを生産するメーカー側と販売する正規店側とで、裁量やスタンスが分断していることです。
ロレックス自身は、あくまで時計愛好家に1つでも多くのロレックスを届けようとしていることが公になりました。
どうすればロレックスを買えるのか?
正規店でも購入が困難なロレックスですが、どうすれば買えるのでしょうか。
確実な解決策は現状ありませんが、ロレックスを手に入れるために流通の傾向を知ることは重要です。
そこでこちらでは、
・ロレックスの人気モデルの流通の傾向
・ロレックスマラソン
これらの2つを解説します。
人気モデルはまず外商へ流れる
デパートには「外商部」という部署があります。外商部とは、簡単に言えばお得意様のみを対象とする販売部署です。
デパート内の専用ルームで希望の商品を見せたり、自宅を訪問して商品を提供したりします。ロレックスのような高級時計も例外ではありません。
外商部の担当者に「ロレックスのデイトナが欲しい」と伝えておけば、外商は商品が店頭に並ぶ前に確保してくれます。
こういったお得意様が多いデパートでは、ロレックスの新商品が入荷しても店頭に並ばないケースも珍しくありません。
つまり、店選びを間違えてしまうと、永遠にロレックスが手に入らない可能性もあるため注意が必要です。
ロレックスマラソンをする
新品のロレックスの購入といえば、王道のやり方とされているのが「ロレックスマラソン」です。
正規店に何度も通い、何度も在庫を確認するという、かなり過酷な方法になります。運が良ければたまたま在庫があるかもしれません。
また、もし仮に在庫がある状況にも関わらず、「在庫がない」と言われているのならば、何度も通うことで店側に誠意が伝わる可能性もあります。
「どうしても正規店で購入したい」という人は、生活に支障が出ない範囲でロレックスマラソンに挑戦するといいでしょう。
なお、ロレックスマラソンについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
「ロレックスマラソンとは? 手に入れたいモデルや完走のコツ」
ロレックスマラソンの実践が難しい場合は、正規店での購入を諦める他ないでしょう。
定価よりも高い金額になりますが、都心の並行販売店であれば、人気モデルが売られていることもあります。
ロレックスが認定中古制度を開始
最後に、ロレックスの買取希望の方に向けて「認定中古制度」の解説をします。
ロレックスが公式におこなっている制度であり、良くも悪くも中古市場に大きな影響を与えるものですので、ぜひ最後までチェックしてください。
認定中古制度とは
認定中古制度の特徴は、主に以下の2つです。
・ロレックスが本物であると認めた中古品には、「Rolex Certified Pre-Owned」と書かれた専用のタグが付けられる。こちらのタグがついている中古のロレックスは、正常に動作することがロレックスによって保証されている
・ロレックスが保証する中古品を販売できるのは、「Rolex Certified Pre-Owned」と記載されたプレートを掲げる一部の正規販売店のみである
詳しくはロレックスの公式ホームページを参照してください。
将来的に高く売れなくなる可能性
ロレックスが認定中古制度を開始した背景として、コピー品の流通や転売の防止、不当な改造の防止などが考えられます。
近年、ロレックスがICチップ付きのギャランティカードを発行し始めたことからも、コピー品を市場から排除し、流通状況を今より正常化させたい姿勢が感じられます。
このような制度が今後ロレックスの中古品取引の主流となれば、基本的に中古品の取引はメーカーの監視下でおこなわれる可能性が高いでしょう。
今でこそ資産性が高く、定価の数倍で売れることもあるロレックスですが、メーカーの監視下に置かれることで買取価格が適正化し、買取相場が今よりも落ち込む可能性があります。
ロレックスの買取ならRiZへご相談ください
RiZには買取実績が豊富なスタッフが多数在籍しており、ロレックスの査定に関しても安心してお任せいただけます。
また、店舗買取や出張買取のほか「カンタンLINE買取(宅配買取)」といったサービスもご用意しています。
中でもカンタンLINE買取は、対象商品の写真を送るだけで査定依頼が完了するため、大変ご好評いただいています。
ロレックスの買取を検討されている方は、ぜひRiZにご相談くださいませ。

株式会社K・ライズホールディングス 営業本部
桑原 翔(Kuwahara Tsubasa)
1987年4月生まれ、趣味はパソコンいじりと音楽全般。専門商社の営業職とSaaS(クラウド)のカスタマーサクセスやマーケティング業務を経て、K・ライズホールディングスに入社。営業本部所属で、主に「國丸」「あぐり家」「RiZ」を担当し、各事業のサイトのディレクションやオンラインマーケティングのほか、オフラインマーケティングを担当。