世界三大時計メーカーとは?購入時の注意点も解説

2023.10.19

数ある高級腕時計の中でも「世界三大時計メーカー」と呼ばれるメーカーが3つあります。

こちらではその3つのメーカーの詳細や、それぞれの人気モデルを紹介します。

また、高級腕時計を購入する際の注意点も解説するので、参考にしてください。

世界三大時計メーカーとは

まずは世界三大時計メーカーとはどのメーカーを指すのか、巷でよくある誤解も含めて解説します。

3つのブランドの拠点はすべてスイス

世界三大時計メーカーに数えられるのは、パテック・フィリップ、オーデマ・ピゲ、ヴァシュロン・コンスタンタンの3つです。

これらのメーカーに共通しているのは、すべて拠点がスイスであることです。

世界三大時計メーカーがスイスに集中している要因としては、スイスで家内制手工業が盛んになったことがあげられます。

腕時計に欠かせないムーブメント、ケースやその他の部品を製作する会社が協力し合い、時計産業の土壌ができていったのです。

また、スイスは中立国であるため、国外からの要望に柔軟に対応できた点も要因の1つと言えるでしょう。

ロレックスやブレゲは違う

巷では「ロレックスやブレゲが世界三大時計メーカーだ」と言われることがありますが、それは間違いです。

高品質で世界的に人気の腕時計であることに変わりはありませんが、違います。

「世界三大時計メーカー」に入るメーカーとそうでないメーカーの大きな違いの1つは生産量です。

パテックフィリップやオーデマピゲが年間4万本ほどしか生産しないのに対し、ロレックスは年間80万本ほど生産されています。

昨今、ロレックスは中古市場で価格が高騰していますが、希少性においては世界三大時計メーカーには及ばないと言えるでしょう。

世界三大時計メーカー⑴パテックフィリップ

1839年創設のパテックフィリップは、言わずと知れた世界的に有名な高級時計ブランドです。

精緻なムーブメントと高精度が特徴で、主張を抑えつつも気品高い美しさが魅力です。

部品の製造から装飾・研磨まで、徹底的に品質を追求する同メーカーは、創業以来製作された「タイムピースのすべてを修理する」と約束していて、世界中の愛好家達から絶大な信頼を得ています。

トレンドの変化に左右されない確固たるブランド・地位を確立した、まさに「世界三大時計」にふさわしいメーカーと言えます。

そんなパテックフィリップからは、カラトラバ、アクアノート、ノーチラス、グランドコンプリケーションの4つを紹介します。

カラトラバ

カラトラバは、「シンプルで永遠のクラシック」を体現するパテックフィリップの象徴的なシリーズです。

1932年の登場以来、その薄さと洗練されたシンプルなデザインが時計愛好家達を魅了してきました。

カラトラバの初作である「Ref.96」は、そのデザインに多くの特徴があります。

フラットなラウンドケース、バーインデックス、立体的なドフィーヌ針など、エレガントなデザインと実用性を巧みに両立させています。

ノーチラス

1976年に登場したこのコレクションは、ジェラルド・ジェンタのデザインによるステンレススチールの高級スポーツウォッチとして、当時の腕時計市場に革命をもたらしたと言われています。

特徴的な8角形のケースと印象的なダイヤルデザインが、絶妙に高級感と実用性のバランスをとっています。

アクアノート

1997年に登場したアクアノートは、スポーツ志向の時計と言えます。

丸みを帯びた八角形のケースは、別のコレクションであるノーチラスの影響を多分に受けています。

また、スポーツ志向なだけあって、防水性や耐摩耗性、UV耐性を備えており、スポーティかつラグジュアリーな腕時計を求める人々に人気です。

グランド コンプリケーション

1989年に登場したキャリバー89をはじめ、このコレクションはパテックフィリップの頂点を極めた時計と言っても過言ではありません。

天文学的な精確さで時間を測る目的で作られており、精緻なクロノメーター、カレンダー、およびストライキング機構などが搭載されています。

製作には数年から数十年の時間が費やされると言われており、中には希少性が高い限定版モデルも存在します。

世界三大時計メーカー⑵オーデマピゲ 

オーデマピゲは、上質な機械式時計として有名な高級腕時計メーカーです。

スポーツ志向のデザインが特徴的で、耐久力と防水性に優れています。

たくさんのコレクションが展開されており、世界中のセレブや著名人に愛用されているのです。

そんなオーデマピゲからはロイヤルオーク、ロイヤルオークオフショア、ミレネリー、ジュール・オーデマの4つを紹介します。

ロイヤル オーク

1972年にオーデマ・ピゲから発売されたロイヤル オークは、スポーツウォッチの先駆けとなった存在であり、オーデマピゲの代表的なコレクションの一つです。

その特徴は八角形のベゼルと、裏蓋を通じて見える8本のビスの頭を、あえて露出させたユニークなデザインにあります。

ロイヤル オーク オフショア

『ロイヤル オーク オフショア』は、1993年に登場したロイヤル オークの進化版で、スポーツ志向を強化したバージョンです。

針やインデックスが大胆に太く設計されているのが特徴的です。

ミレネリー

ミレネリーは独自の楕円形の形状と、ダイヤルの前面から動きのメカニズムを観察できる、独特なデザインが特徴です。

さらに、使用されているムーブメントも高い技術力を有しており、特に女性の間で人気があります。

ジュール・オーデマ

ジュール オーデマは、オーデマ ピゲの創設者、ジュール=ルイ・オーデマの名前を冠して名づけられたコレクションです。

シンプルかつ高級感のあるデザインが多いですが、ビジネスシーンでもカジュアルなシーンでもマッチするため、仕事とプライベートの両方で使う人が多いようです。

世界三大時計メーカー⑶ヴァシュロン・コンスタンタン 

ヴァシュロン・コンスタンタンはスイスで1755年に創業された老舗時計ブランドで、三大メーカーの中では最も古いです。

世界大戦やクォーツショックなどの困難を経験しながらも、一度も経営が危ぶまれることなく、実に250年以上の歴史を誇っています。

そんなヴァシュロン・コンスタンタンからはオーヴァーシーズ、トラディショナル、パトリモニーの3つを紹介します。

オーヴァーシーズ

スポーツウォッチ分野への参入の一環として生み出されたコレクションが、オーヴァーシーズです。

防水性や耐久性の高さ、読みやすさ、精度の高さが特徴となります。

デザインの面でも、腕にぴったりと合う美しい曲線やモダンな外観が魅力です。

トラディショナル

トラディショナルは、ヴァシュロン・コンスタンタンが1930年代〜1950年代にかけて製作したモデルへのオマージュとして誕生しました。

ドーフィン型の時分針、陰影のある針がエレガントな雰囲気を演出しています。

また、ケースのデザインや直線的なダイヤルは伝統的でありながらも現代的な印象を与えています。

パトリモニー

1950年代のデザインを現代技術で蘇らせたものがパトリモニーです。

小さめの文字盤、シンプルな時分針とケースが特徴的です。

ダイヤルが微妙に湾曲していて、トラディショナルとはまた異なるクラシックさを演出しています。

世界三大時計メーカーが評価されている理由 

  • パテック・フィリップ
  • オーデマ・ピゲ
  • ヴァシュロン・コンスタンタン

 

こちらの3つのメーカーを世界三大時計メーカーたらしめている理由は何なのか、一体何がそこまで評価されているのか、詳しく解説します。

古くからの歴史

すでに紹介したように、世界三大時計メーカーには長い歴史があります。

オーデマピゲが1875年創業、パテックフィリップが1839年創業、ヴァシュロン・コンスタンタンに至っては1755年創業と、いずれも100年以上の歴史があるのです。

時代の荒波を乗り越えながら、伝統を継承し、技術を蓄積してきたからこそ、現在も高品質かつ高級な腕時計をつくり続けることができています。

長く生き残り続けている事実そのものが、製品への信頼と品質の高さの証明と言っていいでしょう。

高度な技術力

世界三大時計メーカーは、腕時計製作において高度な技術力を持っているという共通点があります。

緻密な機械の動きを制御するための微細な部品製造から、特殊な機能を持つ時計の製造まで、その技術力は一朝一夕で再現できるものではありません。

特に、限定モデルや特別なコレクションには、数年にわたる開発期間と多くの職人の手仕事が投じられることが多いです。

価値を高めるブランド戦略

世界三大時計メーカーは、単に製品の品質や機能性を追求するだけでなく、製品の価値を高めるようなブランド戦略を徹底的におこなっています。

高級素材の使用、限定生産、ブランドの歴史や哲学を強調するマーケティング戦略など、製品そのものの価値を高めるために、多くの戦略が採用されているのです。

このような戦略により、ブランドは独自の存在感を持ち、高級時計市場での評価を高め続けています。

 

高級腕時計を買う際の注意点 

最後に、これから高級腕時計を買う方のために注意点を解説します。

世界三大時計メーカーをはじめ、高級腕時計の値段は安くても数十万円、高いと数百万円はします。

一生物の買い物だからこそ、失敗しないように以下の3点に注意してみてください。

いつ身につけるかを決める

高級腕時計を購入する際、その時計をいつ、どのような場面で着用するかをきちんと考えましょう。

なぜなら、日常使いをするのか、特別な場でのみ使用するのかによって、選ぶべき時計のタイプが変わるからです。

耐久性と機能性を重視するのか、それともデザインとブランド価値を重視するのかなど、使用の目的と頻度によってバランスを考慮する必要があります。

デザイン重視の場合は現物を確認する

「高級腕時計を購入するのに現物を見ないで買う人はいないだろう」と思われるかもしれませんが、案外そうでもありません。

生産数が少ないモデルの場合、すでに中古市場にしか存在していないことがあります。

インターネット上でそういった時計を販売している場合、早い者勝ちですので、店舗に行って現物を確認する余裕がないこともあるのです。

また、デザインを重視する場合も、実際に現物を手にとって確認することが大切です。

画像やカタログでは分からない細かなデザインの違い、質感、着け心地など、実際に触れてみてわかることが多いでしょう。

値崩れする可能性がある

昨今、ロレックスを中心に投資対象として高級腕時計を購入する人が少なくありません。

しかし、すべての高級時計が長期的に価値を持ち続けるとは限らないので注意が必要です。

中には、時間と共に価値が減少するものもあるので、投資対象として購入する場合は、値崩れする可能性がないか、十分にリサーチをする必要があります。

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