サステナブルダイヤモンドとは? 注目が高まる合成ダイヤモンドの魅力

「サステナブルダイヤモンド」という言葉を聞いたことがありますか?別名「ラボグラウンダイヤモンド」「合成ダイヤモンド」とも呼ばれるもので、環境にやさしい製品が求められている昨今、かなり注目を浴びているんです。そんなサステナブルダイヤモンドの魅力に迫ります。

サステナブルダイヤモンドとは

サステナブルダイヤモンドとは、いわゆる人工的に作られたダイヤモンドのこと。研究室(ラボ)で生まれることから、ラボグラウンダイヤモンドと呼ばれることもあります。

天然のダイヤモンドが地下深くで長い年月をかけて生成されていくのに対し、サステナブルダイヤモンドは研究室で作られた環境にてわずか2週間程度で製造されるもの。環境を破壊することなく作れることから、世界中から注目を浴びています。

 

生成方法は天然のダイヤモンドと異なるものの、特性は同じ。輝きや硬度、成分などに違いがなく、本物のダイヤモンドとして扱われています。

天然ダイヤモンドは環境を破壊する?

実は、ダイヤモンドの採掘に関しては環境への悪影響がささやかれていました。地下深くで生成されるダイヤモンドを採掘するためには、環境破壊や過酷な環境での労働、生態系の破壊などがついて回るのです。

 

人工的に作られるサステナブルダイヤモンドであれば、そうした環境破壊の心配が必要ありません。これからの時代に合っていることから、注目度を一気に上げているのです。

サステナブルダイヤモンドの作り方

では、具体的にサステナブルダイヤモンドはどのように作られているのでしょうか。サステナブルダイヤモンドの作り方はひとつではありません。中でも宝石として使われるダイヤモンドが多く製造されている方法2つを紹介いたします。

HPHT法

天然ダイヤモンドができる環境を再現した製造方法が、HPHT法です。現在最も普及している方法でもあります。

天然ダイヤモンドは、地下深くの高温・高圧環境で生成されています。それに近い環境を人工的に作り出し、炭素に高温・高圧をかけて製造するのです。

CVD法

CVD法はHPHT法の後に開発された方法で、平らにスライスしたダイヤモンドの結晶を成長させるもの。炭素を含んだメタンガスにエネルギーを与えることによってダイヤモンドを成長させていきます。HPHT法よりも大粒のダイヤモンドを製造することができる方法です。

サステナブルダイヤモンドの魅力

そんなサステナブルダイヤモンド、なぜ人気を集めているのでしょうか。その魅力を見ていきましょう。

環境への配慮

まず一番に挙げられるのは環境にいい製品であるということでしょう。「サステナブル」「SDGs」「エシカル」といった言葉は多くの場所で見かけるようになりました。環境問題への意識が、世界的に高まっているのです。

とはいえ、人間が何も消費せずに生きていくのは不可能。となると、環境にいい製品が生まれてくるのは必然的ともいえるでしょう。サステナブルダイヤモンドも、「宝石は欲しいけれど環境は破壊したくない」と考える方にぴったりの製品といえるんです。

天然ダイヤモンドと同じ性質をもつ

サステナブルダイヤモンドと天然ダイヤモンドの違いは生成環境のみ。つまり、成分や性質にはまったく違いがないのです。プロの鑑定士が見たとしても、見分けがつかないとされています。

見分けがつかないのであれば、どうせ買うなら環境にいいものをと考える人が増えてきているのでしょう。

天然ダイヤモンドよりも安く手に入る

サステナブルダイヤモンドは、天然ダイヤモンドに比べると少し安く手に入れることができます。とはいえ性質はまったく同じ。同じものが安く手に入るとなると、人気が出るのは当然のことでしょう。

今後サステナブルダイヤモンドへの評価が高まることによって、価値が上がることも予想されます。そうなる前に手に入れておくのも、手の一つかもしれませんね。

希少なカラーダイヤモンドも生成可能

色のついた天然ダイヤモンドは、かなり希少価値が高いもの。「ファンシーカラーダイヤモンド」と呼ばれ、希少価値が高い分、取引価格もそれ相応となっていました。

そんな中、サステナブルダイヤモンドでも色付きダイヤの研究は進んでおり、さまざまな色のダイヤモンドが生み出せるようになりました。色の濃さが異なるものや、天然ダイヤモンドでは生成されないような貴重なカラーのものも発表されています。サステナブルダイヤモンドの研究が進むことで、安定的にカラーダイヤモンドを手に入れることが可能になるのです。

SDGsの一環としてのダイヤモンドに注目

人工ダイヤモンド、合成ダイヤモンドと聞くと、偽物を掴まされたような気分になる方もいることでしょう。サステナブルダイヤモンドの注目度はどんどん上がっているものの、その価値について知らない人が多いのも現状です。

 

しかし、日本にもSDGsの取り組みは浸透しており、少しずつ環境問題への意識の高まりがみられています。そうしたことから、サステナブルダイヤモンドの需要も高まっていくことでしょう。

 

サステナブルダイヤモンドを扱っているブランドはまだそう多くはありません。しかし、環境に配慮した生活を送る上で、知っておいて損のない製品。ぜひサステナブルダイヤモンドを使った製品をチェックしてみてはいかがでしょうか。