メロパール/Melo Pearl 価値

メロパール 価値
2022.3.31

メロパール 価値

超希少と言われているオレンジに輝く宝石メロパールの価値。

メロパールと呼ばれる真珠は希少価値が高く値段も高いです。
メロパールの特徴やその価値について詳しくみていきましょう。

メロパールの特徴

パールと言えば、アコヤパールや淡水パール、色だと白いもの黒いもの、ほんのりピンク色のものなどを思い浮かべますが、メロパールの名前を聞いたことすらない方がほとんどだと思います。

メロパールはオレンジ色をした真珠ですが、希少なパールなのでほとんど店頭で見かけることはないでしょう。

冠婚葬祭の際には、気品がありながらも華やかな雰囲気のあるパールですが、中でもメロパールはひときわ希少性が高く、市場にあまり出回っていない宝石になります。

実際はオレンジ色をしているようなのですが、写真で見るとベージュのような色ですね。

特徴としては、虹色の光沢、別名真珠光沢と言われる「オリエント効果」がメロパールにはないことがまず挙げられます。これは、メロパールが真珠層を持っていないためです。

(パールが虹色に輝くためには真珠層という陶器質の層が必要です。これは貝の外套膜から分泌される光沢物質が何層にも重なって作られます。パールが持つ奥行きのある独特の輝きは、この真珠層によるものです)

虹色の光はないものの、鱗の形に似た小鱗模様(フレーム)が確認することが出来ます。この模様が肉眼でしっかり確認できるほど、価値は高くなっていきます。

そして、これは後にお話しする希少性の部分と重複しますが、メロパールはアコヤパールや白蝶パールとは違い、完全な天然物です。

私たちがデパートやブティックで見るパールは基本的に養殖真珠であり、アコヤ貝や白蝶貝などの二枚貝に核と呼ばれる球体の異物を入れて作られたものです。対して、メロパールはハルカゼヤシガイという食用の巻貝に、偶然何かの異物が入ったり、貝殻の内側の細胞が剥がれたりすることで作られます。そのため、全てのメロパールが完全に天然で作られた物になるという特徴があります。

では、どうしてメロパールは完全な天然物になるのかですが、単純に養殖が出来ないからです。

メロパールが取れる貝は、ハルカゼヤシガイと言い、南シナ海を中心とした海域に生息しています。

学名は『Mero mero』メロメロ。メロパールが別名「メロメロパール」と呼ばれる所以ですね。

2017年には日本で発見され、上天草市海中水族館に展示されているようです。

ハルカゼヤシガイでグーグル検索をかけていただくとわかりますが、思った以上に大きな貝です。

養殖が出来ない理由は、ハルカゼヤシガイが巻貝のためです。

技術が発展した現代でも、巻貝から取ることができるパールの養殖は困難で、長い年月をかけ、偶然に生産され、稀に発見されることでしかお目にかかれないのです。

最近では、タイで9.1カラット以上のメロパールが発見されています。

料理人の方が、10年前にハルカゼヤシガイを買ってナイフで切って調べようとしたようです。

けれど切ることが出来ずに、タイ仏教の神棚に置いたまま放置して、最近になってそれがメロパールであり価値があることを知ったようです。

メロパールのお値段 価格相場

メロパールは数百万円を超えることがほとんど。

希少価値の高いフレームのあるメロパールには数千万円の値が付きます。

オークションなどで購入する場合は数千万円の出費を覚悟しなければなりません。

実際に3600万円以上の値段で買取オファーがあったそうです。

ハルカゼヤシガイを食用として使用しているタイでは、メロパールを発見した報告がよく上がっております。

他にも台湾、インドネシア、ベトナムでも食用として食べられているようですが、発見報告が多くされている国は、やはりタイです。

実際の価値ですが、具体的にどの程度の大きさでいくら、ということをはっきり申し上げられません。

状態や小鱗模様(フレーム)が見受けられるかなどで、大きく値段が変わってくるためです。

ネットで購入金額を調べたところ、報告が上がっているメロパールに関しては全て、数千万円以上の金額がついているものがほとんどです。

オークションで約8700万円での落札をした方もいれば、偶然見つけた持ち主本人から3000万円で購入された方もいらっしゃいます。某オークションサイトなどでは300万円で売られている物もあり、市場に出回らないからこそ相場がわかりかねますね。

色もベージュのようなでしたが、白や黄色、赤褐色などあり、特に価値の高い色がオレンジ色になります。

これもパールによって個体差があるため、具体的な金額を出すことが難しくなります。

金額面で言えることがあるとすれば、とにかく高額ということです。

購入を考えている方は数千万円を覚悟しておきましょう。

メロパールに似たパール

ピンク貝から採れるコンクパールや、「ダイオウイトマキボラ」から採れる濃赤色のホースコンクパールが挙げられます。

メロパールと同様に交差板構造にて形成されるパールで、カリブ海全域に生息すると言われています。

通常の真珠は、炭酸カルシウムと、外套膜から分泌される複合蛋白質との層状構造をなして形成されており、

そのため虹色の光沢『オリエント効果』を持っています。

ですがメロパールはオリエント効果を持っていません。

要因はメロパールが交差板構造にて形成されているからで、オリエント効果がないのです。

代わりに小さなウロコ状に見える「小鱗模様(フレーム/flames)」を持っており、

メロパール同様の構造で作られているのがピンク貝です。

手入れと保管方法

真珠全般、乾燥や湿気に注意が必要です。日光や紫外線に弱く、屋外で長時間身に付けていると変色する可能性があります。

また、酸にも弱く変色や変形の原因にもなると言われており衝撃にも弱いためとても丁寧に扱う必要があります。

身に付けた後は、柔らかい乾いた布で軽くふく。

こまめに拭いてあげることが重要ですが、専用の布で優しく丁寧に扱います。

真珠に付いた埃や皮脂を落とし、こまめなお手入れを心がけると長持ちさせることができます。

真珠は傷付きやすいため、他の宝石と一緒に保管することはお勧めされません。

他の宝石とぶつかり合うようなことは論外。

メロパール専用のケースを購入して保管するのもよいでしょう。

保管は最適な環境でこまめなお手入れを行うことで価値を落とさない保管方法をお勧めします。

 

まとめ

個人的にはタイへ行って、市場でハルカゼヤシガイを爆買い後に調理する方が、比較的お安く手に入るような気がしています。

現地では1キロ240円くらいで、ハルカゼヤシガイの平均的な重さが7.4キロなので、1個1776円くらいで買える計算になります。

採取確率こそわかりかねますが、運が良ければ、1回の購入で見つかるかもしれませんし、何回か買ったとしても3000万円で購入オファーがあれば、元は取れるでしょうから、夢がありますね!

見つからない場合は買い続けることになり、その間ずっとハルカゼヤシガイを食べることにはなりますが……(笑)

非常に希少なため、知名度も低いメロパールですが、市場に出回る日がいつかくるのでしょうか。

一度はお目にかかってみたいです……!